<Melodyne>


(VST、DX ではなく、スタンドアローンでのみ動作するソフトです。)

以前に、AKAI の「DecaBuddy」 というハーモナイザーを紹介しましたが、
こちらは、もっと高度なオーディオ編集のできるソフトで、その扱いやすさや
クォリティの高さには驚かされます。

Melodyne Studio Edition \138,000
Melodyne Cre8 \65,000
 Hookup  デモ版


「オーバービュー」 Melodyne 全景

メイン・ウインドウの各トラックにオーディオ素材を読み込み、編集ウインドウで作業します。
主な機能は、モノフォニックのオーディオ素材の、ピッチ変換・ストレッチ・タイムシフト・
フォルマント、などです。


「タイムストレッチ ・ ニュアンスの調整」

まずは、オーディオ素材のストレッチです。
[図1]

縦軸がピッチ、横軸が時間
くねくねしたラインはピッチ曲線

[図2]

上図、右下部分です。


オーディオデータを読み込み、
「Define Melody」を実行すると、
このように “ノート単位” で分割され、
各ノートごとの編集が可能になります。

縦軸の色分けは半音単位ですが、
もちろん無段階に調整可能です。

ピッチ曲線を調整して、ビブラートを
押さえ気味にしました。
これを出来ることが、大きな特徴のひとつです。

ネタは例によって使い回しで、「DecaBuddy」の時の後半部分です。
 ・オリジナル 著作権上の問題で、ピアノが入ってます。
 ・ストレッチ 音を伸ばすと最後のビブラートが、気持ち悪くなったので・・・
 ・ニュアンス調整 これでどうだ!


「ハーモナイズ」

これは DecaBuddy のように、半自動的に行うことは出来ません。
各トラックに同一の素材を貼り付け、それぞれ手動でピッチを整えていきます。
といっても、各ノートをマウスでドラッグするだけなので、いたって簡単です。

各トラックを個別に聴くと、不自然な部分もありますが、ヤッツケ仕事なんでお許しを。
 ・Tr.1
 ・Tr.2
 ・Tr.3
 ・Tr.4
 ・Tr.5
 ・出来あがり
ここで行ったのはピッチ変換の他に、タイムシフト・ストレッチ、フォルマントです。
すべての操作は、ツールを選択しノート部分をドラッグすることで行えます。
ピッチ曲線やフォルマントをもう少し入念に調整すれば、もっと良くなります、念のため。


どうでしょうか。高価なだけのことはあると思います。
フル機能の “Studio Edition” は手が出ませんが、LE版にあたる “Cre8” なら、
残業多目にしてがんばれば買えそうです。
両者の違いは・・・
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Melodyne Studio Edition  
ライセンス:3台のマシーン
トラック数:無制限(システムに依存)
サンプルレート:最大 192kHz
解像度:24 /32 bit
ステレオファイル:再生/編集
アンドゥ/リドゥ:マルチレベル(500回)

Melodyne Cre8
ライセンス:1台のマシーン
トラック数:8トラック
サンプルレート:最大 48 kHz
解像度:16 bit
ステレオファイル:再生のみ
アンドゥ/リドゥ:シングル
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となってます。
ほとんどの場合 Cre8 で充分、という気もします。 “アンドゥ/リドゥ:シングル” は、辛いですが、
こまめにセーブすることで対処できそうですね。

小ネタで紹介した「Auto Tune 3.0」($299.00)も気になるんですが、デモ版が無いもんで・・・。
価格的には円換算で \36,000 くらいですから、同程度に使えれば Auto Tune のほうが
オススメかもしれません。