<VSTのススメ 1>


02年8月現在、入手可能な変換ソフトは、下記の3種類です。
DirectiXer2.0 http://www.tonewise.com/DirectiXer/
VST-DX Adapter http://www.fxpansion.com/
CONSOLE http://www.console.jp/
前二者は海外のシェアウェア。
CONSOLE は、この手のソフトでは珍しく、国内で開発・販売されているソフトです。
この CONSOLE を使って、お気に入りのVSTプラグインの紹介をしていきます。

まずは、CONSOLE の紹介を。


「CONSOLE」 CONSOLE全景
CONSOLE は、単なる変換ソフトではなく、実に多彩な機能を有します。
詳しくは、上記URLをご覧いただくとして、実際にSONARとの組み合わせで
何が出来るかというと、例えば・・・

一目瞭然ですが、一通り説明すると、

左上から
・MIDIキーボードやSONARのMIDIトラックから、VSTシンセ VB-1 へ。
・VSTシンセ VB-1 から、オーディオ出力をVSTエフェクトへ。
・VSTエフェクトAKAI QuadComp から、ミキサー入力 1・2へ。

左下
・SONARのオーディオトラックから、VSTエフェクトへ。
・VSTエフェクトAKAI DC Vocoder から、ミキサー入力 3・4へ。

2系統をまとめてステレオ出力。といった感じです。

各モジュール間は、マウスをドラッグして結線します。もちろんCPUの許す限り、
モジュールの追加が可能ですが、ちなみにこの組み合わせだと、Pentium4 1.6G
レイテンシ 5ms で、CPU負荷率50%前後です。AKAI のプラグインがかなり
重たいです。(後述しますが、その性能を考えれば納得のいく重さ)



「AKAI DecaBuddy」
サンプラーのトップメーカーAKAIから、5種類の強力なVSTプラグインが、
発売されました。市場予想価格 各15,000円
 AKAI
その中から、まずは “DecaBuddy” を紹介します。
ハーモナイザーというんでしょうか、元のメロディーにハーモニーを
付け加えてくれるエフェクトです。とにかくスゴイです。

3rd ・ 5th ・ 7thとその各バリエーション、ユニゾン等プリセットそのままでも
充分使えますし、例えば 「元音の “C” に対しては、“A” の音を割り当てる」
というように、部分的あるいは全体をユーザーが設定したり、MIDI経由での
コントロールも可能です。フォルマントによる、男声化・女声化も秀逸で、
これらの設定は、元音とは別に独立4系統で行うことが出来ます。

早速、サンプリングCDからネタを拾ってきて、試してみました。
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オリジナルの女性ボーカルを元に、男性コーラス4声と女性コーラス1声で
計6声の合成になります。
オリジナルは、無加工で掲載すると著作権に触れるかもしれませんので、
ヘタなピアノが入ってますが、無視してください。
加工後、コーラス部分にはリバーブをかけました。
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“人間” 感を潰さないためには、素材はモノフォニック(単声)で出来るだけ
ドライなもの、という事になりますが、あえて色んな音で試してみるのも
面白いかもしれません。また、ギター等の楽器音ではどんな風になるのか、
興味のある方は、試してみてください。
CONSOLE、DecaBuddy 共にデモ版がダウンロードできます。

ピッチ変換系ソフトは、これまでいくつもありましたが、安価なものは、
単純に平行3度を乗せたり、ちょっとイジルとロボットボイスみたいになったり、
なかなか実用にならなかったように思います。
DecaBuddy は、“使える!” と感じました。


「AKAI DC Vocoder」
ロボットボイスが出たところで、今度はそのロボットボイスを作るエフェクトです。

こちらもオリジナルは女性ボーカルです。(省略)
このように音程を無くすことも、音程を残したまま声質を変化させる事もできます。
80年代を彷彿とさせるサウンドや、もっとイマ風なサウンドも作れそうです。


他の3種、PitchRight ・ QuadComp ・ Rotator もレポートしたいと思います。