<BBS連動企画>

「追加情報」
「追加情報 A」

エフェクト (tatsuyaさんへ) - 二代目 03/17-02:31 No.1866 」 より

スタジオウェアを使って、ローランド SCシリーズ音源のインサーション・エフェクトを
コントロールする方法です。

SONAR に付属の、88 Pro用 スタジオウェアを使いますので、
互換性のある、SC-8820/8850 なら大丈夫なんですが、
肝心の tatsuyaさんがお使いの SC-D70 で使えるかどうかわかりません。^^;
SC‐D70 での動作確認も、していただきました。


「音源のエフェクト」
SONAR で扱えるエフェクトは、
1) 音源本体のエフェクト
2) SONAR のMIDIエフェクト
3) SONAR のオーディオ・エフェクト
この三種類です。
1) と 2) は、混同しやすいのですが、全く別のモノです。今回扱うのは、(1)の方です。
3) は、SONAR のオーディオ・トラックで使える、いわゆる DXプラグインのことですね。

1)の音源本体のエフェクトも、大きく分けて二種類あります。
a) システム・エフェクト
b) EFXエフェクト(メーカーや機種により、呼び方がちがいます)
です。
システム・エフェクトの方は簡単で、SONAR のトラック・ウィンドウやコンソールにある
“Reverb” や “Chorus” が、これにあたります。
88Pro以降のSCシリーズには、もっと強力な “EFX” が装備されていますので、
そちらを出来るだけ簡単に使いたい、というのが今回の目的です。


「スタジオウェアを開く」
SONARプロジェクトを開いた後、目的のスタジオウェアを開きます。
ファイル | 開く | で、「ファイルの種類」 → “スタジオウェア” を選び、
(デフォルトでは)¥Cakewalk\SONAR¥Sample Content¥フォルダ内から、
“Roland SC-88Pro EFX #1-#34.CakewalkStudioWare” を選んでください。


[図1]
このスタジオウェアは、88ProのEFXコントロール用ですので、実際に操作が出来るのは、
右下の各ボタンだけになります。

「エフェクトを使うチャンネルを指定」
まず、赤枠内の “ON/OFF” ボタンを押してください。


[図2]

88Pro の全32Chに対応した、ON/OFF ボタンです。
“A 1” を押して下さい。音源のパートA -1chのEFXがONになれば、
正常にデータの送受信が行われています。

この状態で、[図1] 赤丸 のスナップショット・ボタンを押します。
これにより、上記の操作がSONARに “Sysx” として、記録されます。


[図3]
トラック1 のイベントリストです。
EFX=ON にした “1ch” のSysxだけでいいのですが、
(17行目 F0 41 10 42 12 40 41 22 01 5C F7)
32ch分すべての Sysx が記述されてしまってますね。
余分な行は、削除する方がいいと思います。

複数のChを指定することも可能ですが、ローランドSCシリーズは EFX 1系統なので、
ON にしたチャンネルすべてに、同じエフェクトがかかることになります。

この スナップショットによる イベント・リスト へのデータの書き込みですが、
当方では操作方法によっては、書き込みが行われない場合がありました。
新規作成のプロジェクトをそのまま使えば大丈夫なんですが、既存のプロジェクトに
スタジオウェアを使って同様の操作をしても、書き込みが行われたり、行われなかったり
します。

また、“トラック1” がオーディオではなく “MIDIトラック” である必要があるようです。
図1 の “SETTING” ボタンで、適切に設定すればいいのかもしれませんが、
それがまた、よくわかりません。


「エフェクトの種類を指定」
[図1] に戻って、エフェクト選択のボタンを押します。
例として DS(ディストーション/オーバードライブ)を使ってみます。
“D S” ボタンを押すと、ディストーション/オーバードライブ 選択ボタンが現れ、


[図4]
そのどちらかを押すと、


[図5]

各パラメータを調整するためのスライダー画面に切り替わります。
ここで、好みの設定にした後、再度前述の “スナップショット・ボタン” を押して下さい。


これで、ここまでの操作がすべて、Sysx として記録されていますので、
次回からは、スタジオウェアを使わなくても、曲の再生開始と同時に、
各種設定が送信され、音源のエフェクトが使えるようになります。


「問題点」
「図3」を見ればわかりますが、大量のSysxデータがすべて “タイム0” に
書き込まれてしまってますので、場合によっては音源側が正常に受信してくれないかも
しれません。その場合は、手作業でタイムをずらすなどの操作が必要になりますね。

「注意」
EFXを使った場合、音源本体の電源を入れ直すまで、その設定は保持されますので、
(例えば、そのまま別の曲を再生すると、EFXエフェクトがON のままなので、
全く意図しない音になってしまいます)

SONAR側で “GSリセット” のデータを送信するようにしておく方が、いいと思います。

表示|Sysx で、Sysxバンクウインドウを開き、“空白” 部分をダブルクリックすると、
Sysx編集ウインドウが開きますので、下記の通りに入力して下さい。
F0 41 10 42 12 40 00 7F 00 41 F7  (すべて半角英数文字です)
OKボタンを押し、Sysxバンクウインドウに戻り、メニューから 「Sysxバンクの出力先」 で、
音源を接続した MIDIポートを指定。 “自動”ボタン(上向きの矢印)を押しておきます。
これで、このプロジェクトを開くと同時に、音源が初期状態にリセットされます。


冒頭で述べたとおり、SC-D70 にも適用できるかどうかわかりませんが、
ダメでも、設定によっては使えるかもしれませんので、SC-D70 をお使いの方に
検証をお願いしたいところです。(動作確認ありがとうございました。 > 山崎 進 様)

私、ほとんどスタジオウェア使ったことないんで、随分トンチンカンなこと言ってるかも
知れません。
誤りがあれば、ご指摘下さい。 エフェクト (tatsuyaさんへ) - 二代目 03/17-02:31 No.1866


「追加情報」
スナップショットでのデータ書き込みが、出来たり出来なかったり・・・の件。

ノートの位置と現在位置が関係してるみたいですね。

「データ書き込みが出来ないケース」
 ・ノートが全くない新規作成の素の状態。
 ・曲が例えば2小節目から始まり (つまり、最初のノートが2小節目にある)、
  現在位置マーカーがそれより前にある状態。

「データ書き込みが出来るケース」
 ・ノートがタイム “0” (1小節目の頭) にある場合。
 ・現在位置マーカーが、少なくとも最初のノート位置より後にある状態。

ということなので実際には下図のように、曲頭に “ダミー” のノートを入力しておき
その後ろで、スナップショットを行うのがいいと思います。


[図6]
ただしこの場合、実際の曲データは 2小節目以降から入力することになりますが、
データ転送の安定性を考えると、特に曲頭に Sysx データがある場合には、
ノートは2小節目以降から書き始めるべきだと思います。


「追加情報 A」
“SETTING” ボタン
この設定により、Sysxデータをどのトラックに書き込むかを決められます。


[図7]
スタジオウェアを開いた状態では、すべて “0” となってますが、
初期値として “1” が割り当てられているようです。
SETTINGボタンを押し、


「図8」
例えば “トラック2” に Sysxデータを書き込みたい場合は、このような設定になります。
(トラック・ウィンドウのMIDI CH 等の設定と一致するように!)
“PORT” は、音源のMIDIポート 1〜2 のことですね。SC-8850の場合は、
4ポートあるので、本体側1〜4のうち 1 と 2 に対応します。

左端の “TRACK” は、1〜255 まで選択できるんですが、それが災いして “2” や “3”
などの選択が非常にしにくいですね。しかし、簡単な編集で使いやすいようにできます。


[図9]
(1.)“SETTING”画面の状態で、
(2.)デザインモードに切り替えます。
(3.)スライダ部分を右クリックし、プロパティを表示します。
プロパティ画面 “範囲” の最大値を、20〜40程度に変更します。
(プロジェクトで使用するトラック数の最大値ですね)
保存ボタンを押し、任意の別名で保存しておきましょう。
これで設定しやすくなります。