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「 CAL で簡単コード入力 」 Cakewalk シリーズの “特権” ともいえる、“CAL(Cakewalk Application Language)” を使えば、 頻雑な操作や、SONAR 単体では不可能な入力などが、いとも簡単に出来てしまいます。 CAL を自作するには、それなりの知識が必要ですが、既存の CAL を使うだけなら、 ビックリするほど簡単です。 また、既存の CAL の一部を書き換えて、カスタマイズするのも結構簡単です。 SONAR にも、あらかじめ幾つかの CAL が用意されていますが、(Sample Contentフォルダ内) 国内外のサイトを探せば、非常に多くの CAL が入手可能です。 よく使われる CAL には、ピッチベンドやエクスプレッションなどの、コントロール・データ入力用や、 コード入力用、ベロシティ操作用 などがあります。 掲示板でもご質問のあった、「ギターのコード・ストローク」 を表現するための入力を CAL を使ってやってみようと思います。 「目次」 ・コード・ストロークのための CAL ・準備 ・ショートカット・キーを割り当てる ・コード入力 ・ノートの発音タイミングをずらす ・ベロシティの調整 ・CAL の書き換え 「コード・ストロークのための CAL」 SONAR でギターのコード・ストロークを表現するためには・・・ ・ コードの構成音を入力する。 ・ ノートのプロパティを開く。 ・ 発音タイミングをずらす。 ・ ベロシティの変化を付ける。 これらの操作を、各ノートごとに行わなければなりません。 スナップを無効にして、ノートを目分量でずらしながら入力する、という方法もありますが、 あまり効率が良いとはいえませんね。 CAL を使えば、どういう操作になるかというと・・・ ・ コードのルート音だけを入力する。 ・ “コード入力”CAL 用ショートカット・キー を押す。 ・ “ダウン・ストローク”CAL 用ショートカット・キーを押す。 ・ “ベロシティ操作”CAL 用ショートカット・キーを押す。 これで、1つのコード入力が完了です。 それでは、実際の手順に従って説明していきたいと思います。 「準備」 データを入力する前に、幾つか下準備が必要です。まず、今回使用する CAL を用意しましょう。 蛞蝓屋敷 様 より、「cdown8.cal」 「cup8.cal」 「decress.cal」 この3種類の CAL を ダウンロードさせて頂きました。 発音タイミングの揃ったコードの構成音を、任意のティック数でずらすための CAL が ダウン・ストローク用 と アップ・ストローク用 の2種類、ベロシティ操作用が1つです。 あと1つ、コード入力用の CAL が SONAR に付属してますので ( Major Chord.cal など)、 合計4つの CAL を使うことになります。 これらの CAL に ショートカット・キー を割り当てるために、CAL を予め指定された場所に 置いておく必要があります。SONAR インストール時の初期設定では、 \Cakewalk\SONAR\Sample Contentフォルダ になりますので、変更してないのなら、 このフォルダ内にダウンロードした CAL を移動しておいてください。 この場所は、|オプション|グローバル|フォルダ| で、任意の場所に変更することもできます。 「ショートカット・キーを割り当てる」 |オプション|ショートカット・キー|で、“ショートカットキー ウィンドウ” を開きます。 ![]() [図@] “機能” 一覧には、SONAR に標準で添付されている CAL が表示されていますが、 先ほどダウンロードした CAL 3種類も同じように表示されました。 これらにショートカット・キーを 割り当てるだけなんですが、幾つか注意が必要です。 まず第一に、使いやすいキーを割り当てること(当たり前ですね)。 左手だけで素早く押せるキーを 割り当てるのが基本です。 もう1つ、すでに割り当てられている キー を避けること。 “キー”一覧の太字は、Windows標準又は、SONAR 標準のショートカットキーですので、注意してください。 割り当てかたは、“キー”一覧の中から、使いやすいキーをクリックし、割り当てたい“機能”をクリック。 右端の “設定”ボタンを押すと、“キー” と “機能” とが、線で結ばれます。 解除する時は、“非設定”ボタンを押します。 「コード入力」 まずいつも通りの要領で、コードのルートにあたる音を入力します。(図A左側) ![]() [図A] 図は、“E2” を入力し、そのノートを選択状態にしたところです。 ここで、“コード入力用CAL” に割り当てた ショートカット・キーを押します。 すると瞬時に、図A右側のようにコードの構成音が現れます。 -------------------------------------------------------------------------- ご覧の通り、このコードは ギターの ローポジションの “Emajor” です。 実は、このコードを入力するための CAL は、SONAR には用意されてないんですが、 他のコード用CALを、ちょっと書き換えるだけで可能になりますので、後で説明します。 -------------------------------------------------------------------------- これで、コード自体の入力は完了です。 「ノートの発音タイミングをずらす」 上図A右側のように、コード入力完了時点では、元のルート音だけが選択された状態なので、 下図B左側のように、すべてのノートを選択しなおします。 ![]() [図B] この状態で、“ダウンストローク用CAL” に割り当てたショートカット・キーを押します。 すると、発音タイミングをどれくらいずらすかを指定するダイアログが開きます。 この例では、“10” と入力してからOKボタンを押しましたので、各ノート間にはそれぞれ “10ティック” の時差が現れました。 「ベロシティの調整」 この時点ではすべてのノートは、ベロシティ値 100 です。(図C左) ![]() [図C] ここで、ベロシティ操作用の CAL を使うのですが、蛞蝓屋敷様に 「デクレシェンド」用CAL があったので、 それを流用しました。 デクレシェンドですから、ノートを選択するのではなく、時間範囲を選択することになるので注意してください。 、“ダウンストローク用” と同じく、ダイアログが開きますので、ここでは “-40” と入力しました。 これにより、選択した範囲内で、ノート入力時の値(ベロシティ 100)から -40 (=ベロシティ 60) まで、 連続的にベロシティ値が変化します。 デクレシェンド用CAL ですので、コードストローク用としては範囲選択の仕方がやや不適切ですが、 もっと適切な CAL もあると思います。 これで完了しました。 読んだだけでは、かなり面倒に思うかもしれませんが、「ショートカット・キーを割り当てる」 を 済ましておき、その “キー” を覚えてさえいれば、後は一瞬(ちょっとオーバー)です。 慣れれば、最初のルート音入力から約5、6秒で済ますことが出来ます。 是非使ってみてください。 「CAL の書き換え」 CAL の中には、簡単な書き換えで色んな応用が出来るものもあります。 SONAR 付属の CAL の中に “Major 7th Chord.cal” というのがあります。 ファイル名の通り、メジャー7thコードを入力するための CAL ですが、これを今回使った “ギターコード メジャー” 用 に書き換えてみます。 “Major 7th Chord.cal” を Windows のメモ帳で開いてください。 下記のような記述があります。
半音単位で数えた数値です。ギターのローポジション “E” をこの数値で表すと・・・ 7(B) 12(E) 16(G♯) 19(B) 24(E) となりますので、上記を・・・
もちろん、予め入力してあるルート音が “G” なら、Gメジャーコードになります。 また、ダイアログが現れる CAL には、予め初期値が設定されていますので、 この初期値を、よく使う数値に変更しておけば、操作をより短縮することが出来ます。 書き換えが済んだら、このファイルに名前を付けて保存します。(誤って上書き保存しないように!) 例えば、“Guitar Chord Major.cal” というように、拡張子は必ず “.cal” として下さい。 私、CAL に関してはほとんど知識がないんですが、それでもこの程度のことは、簡単に出来てしまいます。 CAL をダウンロードさせて頂いた HP 「蛞蝓屋敷」様 、CAL作成 「蛞蝓なめちゃん」 様 に感謝いたします。 |
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